“西部の007”
ウルトラ・ガンアクションが炸裂の「西部悪人伝」!
 ふらりと町に現れては奇想天外な方法で悪をくじく、謎の無頼紳士サバタ。公開当時“西部の007”との異名を取った彼の活躍を、「7連発デリンジャー」などギミック満載の銃を使ったウルトラ・ガンアクションで見せる痛快巨編が、本作「西部悪人伝」です。
 ストーリーのほうは、ドハティの町にやってきたサバタが、鉄道敷設計画にからむ10万ドル強奪事件の黒幕を奇想天外な手段で追いつめてゆく姿を描きます。
 物語が実に緻密に構成され、随所に観客の予想を覆す
トリックとドンデン返しが散りばめられています。テイストとしては、荒木飛呂彦の「JOJOの奇妙な冒険」や仲間由紀恵が主演したテレビドラマ「トリック」に近いかもしれません。その一方で「西部の007」の名に恥じない、アクションとガンプレイがこれでもかとてんこ盛りで、退屈する暇がありません。しかも、細かいネタが散りばめられているため、何度観ても新しい発見があります。
 ラストのオチは、73年度のアカデミー賞6部門を受賞したアノ映画より2年も早いですし、他のマカロニウエスタン作品でもさんざんパクられています。今観てもなお色あせない、
お子様からご年配まで文句なしに楽しんでもらえる娯楽大作マカロニです。

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