解説
ジョージ・A・ロメロの歴史的傑作ホラー『ゾンビ』(78年)は、ユニークな人物設定、卓越したストーリー、目を覆う残酷描写の数々で、ホラー・ファンのみならず、多くの映画ファンを虜にしてきた。そして、そうした記念碑的作品によくあるように、ルチオ・フルチの『サンゲリア』(79年)を筆頭として多くの便乗・亜流作品が誕生したが、中でも比較的早い段階で臆面もなく『ゾンビ』をトレースしただけでなく、同時期の問題作『地獄の黙示録』(79年)の要素まで吸収して作り上げられたのが、本作『ヘル・オブ・ザ・リビングデッド』だ。
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ストーリーパプアニューギニア奥地にそびえたつ一大化学研究所〈ホープセンター〉。そこでは「スイート・デス計画」という名の人類進化に関わる実験が進められていたが、ありえない事故によって研究中の化学ガスが漏洩、汚染された職員はゾンビ化し、彼らに襲われた者も次々ゾンビへと変わっていった。大使館人質籠城事件を制圧したロンドン隊長以下、ヴィンセント、サントロ、オズボーンという国際警察特別狙撃隊チームの次なる任務地は通信が途絶えた〈ホープセンター〉だった。そのパプアニューギニアでは、TVレポーターのリアと助手のカメラマン、マックスがジャングルの中の廃村で立ち往生していた。ソンビと化した住民が襲いくる中、ロンドン率いるチームが村に到着し、ゾンビたちを一掃する。リアとマックスを加えた6人は奥地へと進むが、次に彼らを待ち構えていたのは食人族だった! このジャングルでいったい何が起きているのだろうか!? |
スタッフ監督:ヴィンセント・ドーン(ブルーノ・マッティ) |
1970年代からイタリアで映画監督・脚本家・編集と活躍してきた。ゾンビ、食人、尼僧、戦争と様々なエクスプロイテーション作品を生み出し、ヒット作には常にすぐさま便乗するという、たくましき映画屋根性を持つ。世界中のB級映画ファンにとっては避けては通れぬ鬼門のような存在。
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原案・脚本:クラウディオ・フラガッソ |
1970年代にブルーノ・マッティと組み数々のイタリア娯楽映画の脚本を書く。80年代半ばからは監督業にも進出、2000年代に入って今なお新作を作り続けている。
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音楽:ゴブリン |
『サスペリア』(77)の世界的ヒットで知られるイタリアのプログレッシブ・バンド。『サスペリアPART2』(75)でダリオ・アルジェントと組んで以降、数々のホラーやアクション映画にスコアを提供してきた。中でも『ゾンビ』(78)の楽曲は有名だが、『ヘル・オブ・ザ・リビングデッド』にはギャラの折り合いがつかなかったため、既成曲を提供するという変則的な参加になっている。 |
予告編 |
クレジット
監督:ヴィンセント・ドーン(ブルーノ・マッティ) 製作総指揮:セルジオ・コルトーナ 原案・脚本:クラウディオ・フラガッソ/J・M・カニルス 撮影:ジョン・カブレラ 編集:クラウディオ・ボローニ 音楽:ゴブリン
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劇場情報 |
都市 | 劇場名 | 公開日 |
東京 | 新宿シネマカリテ | 上映終了 |
大阪 | シネマート心斎橋 | 上映終了 |
愛媛 | シネマルナティック | 上映終了 |
神戸 | CinemaKOBE | 上映終了 |
大阪 | 第七藝術劇場 | 上映終了 |
東京 | 池袋シネマ・ロサ | 上映終了 |
名古屋 | シネマスコーレ | 上映終了 |
栃木 | シネマロブレ | 上映終了 |
広島 | 横川シネマ | 上映終了 |
グッズ
●パンフレット 900円+税
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